ビザンティンおよび中世初期の家具について

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ビザンティンおよび中世初期の家具

中世初期の家具初期キリスト教時代(3~7世紀)、ビザンティン時代(5~15世紀)の工芸品はひじょうにたくさんのこっているが、家具の形跡をしめすような資料はヨーロッパ社会でもビザンティン社会でも奇妙なほどのこされていない。トルコのイスタンブールのハギア・ソフィアやイタリアのラベンナにある教会のすばらしさからして、支配者層の人々がすんだ宮殿のような住宅にも、かなり豪華な家具があったと想像される。

ビザンティンの唯一のこる家具に、ラベンナの大司教博物館にある550年ごろのマクシミアヌス司教座がある。これは木の骨組みを象牙の浮彫でおおったものだが、この時代の豪華で様式化された装飾をしめしており、ビザンティン時代の世俗的な家具のデザイン手法もこれと同じようなものであったと想像される。

パリの国立図書館にある600年ごろの、いわゆるダゴベルト1世の王座は、青銅製の折り畳み式スツールで、古代ローマ以来おなじみの動物の足の形の脚をつけているが、ローマ時代のものよりはるかに力強い作品になっている。

5~9世紀のいくつかの写本やモザイク作品からわかるとおり、ローマの影響がなお継続しているものの、細部をより抽象的で単純なものにしようという傾向がビザンティン時代の職人の中に生まれていることがわかる。たとえば、ローマの高浮彫は平面的な模様におきかえられたりしている。その一方、この時代の彩飾写本がしめしている保守的な様式主義は、家具においても指摘することができる。

11、12世紀、つまりロマネスク時代は精神主義が復活し、西欧各地に新しい教会が建設された時代として知られているが、この時代の家具についての資料はほとんどない。ロマネスクの家具を考えようとするとき、参考になるのは12世紀のフランスの彫刻群くらいであろう。これらの彫刻をみると、ギリシャやローマの装飾が単純化、図式化されて解釈されたものが利用されていることがわかる。12世紀のスカンディナビア半島で製作された、ろくろ仕上げの脚をつけた椅子がいくつかのこっているが、その精神はロマネスク的である。また、それより少しのちに製作された木製のチェストには、ロマネスク様式の図式化した幾何学模様が彫刻されている。


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